少し体重が増えた、少し体調が悪い、走っていたら少し膝が痛い、ギャンブルに少しハマってきた、部屋が少し散らかってきた。
こうした症状が出てきたら、すぐに対処しないとどんどん悪化してしまいます。
人は慣れてしまう生き物なので、放置していると、放置した状態に慣れてしまい、結局改善しなくなってしまいます。
割れ窓理論というがあり、建物の窓ガラスが割れたままになっていると、その建物が管理されていないという印象を与え、さらなる破壊行為や犯罪を誘発します。これは小さな問題や無秩序な状態を放置すると、より深刻な問題や犯罪を招くという社会学の理論です。
人間関係も同じで、パートナーのSOSを無視したりして「無関心」を続けてしまうと、「この人は何を言っても無駄なんだ」と思われて、信頼を失い、しまいには取り返しのつかないところまで行きます。
ここで、この円グラフが役に立ちます。
人はなかなか「変化」が苦手なので、①(現実世界での出来事・ご飯を食べる、ギャンブルをしてドーパミンが出るなど)から②(複利が逆に働く)へ変化していることになかなか気づくことができません。気づくのはいつか?というと、「重症になってから」です。
大きな話でいうと、少子化対策。もうこれは残念ながら、落ちるところまで落ちます。急に、「少子化対策頑張ろう」ってならないんです。2024年は出生数が70万人を割りました。もう、ここまできてしまったら、あとはもう落ちるとこまで落ちて、落ち切ってから、もう落ちないねってところまで行ったら、何か改善策が出てきます。
就職も同じで、今までは「お前のかわりなんていくらでもいるんだ」と言わんばかりに労働者を奴隷のように扱っていましたが、結果、労働人口が激減。日本国内の労働者を安く買いたたいたので、今度は日本が海外から安く買い叩かれて(返報性の法則)、円安が進んでいます。
少子高齢化に伴い、今や半分以上の日本人が働いていません。そうなると、人手不足のため就職は売り手市場となり、「もう少しうちで働き続けてくれないでしょうか」となって賃上げやパワハラ防止などをして、ようやく改善をしてくる。
しかし、気づいた時にはもう時すでに遅し。複利が逆に働き、取り返しのつかないことになっている。複利が逆に働くのを示したのが、円グラフの②です。
これらの話は全て「需要と供給」と同じですね。
落ちるところまで落ちないと、均衡しないんです。
落ちるところまで落ちないと、気付かないんです。
落ちるところまで落ちないと、改善しないんです。
ここまで書いた内容は、マイナス面で複利が逆に働くものでした。
でも、プラス面でも同じ
「何かに挑戦しよう」→「明日からでいいや」となると、せっかく円グラフ①で短期的に情熱が沸いたのに、数日経つと人間は忘れてしまうので、②にシフトしまいます。そして、一生やらなくなります。
「すぐ」対処することが大事。「鉄は熱いうちに打て」
これは国単位、大きな単位では不可能です。需要と供給と同じて、落ちるところまでいかないと改善しようと思わないからです。
でも、個人単位であれば対処可能です。
円グラフ①でプラスの熱意が発動したらすぐに動く、そして④に繋げていけるように、初心を忘れず継続して②→③を乗り越える。②と③を避けて通れないので、やる気のない日や、忍耐が必要なときもあります。
一番いけないのは「明日からで良いや」と思って、気付かないまま②へ移行してしい、熱意を忘れてしまうことです。
円グラフ①でマイナスのことが発生したらすぐに動く、そして複利が逆に働かないように、グラフ②にいかないように対処してマイナスを潰す。
これが「今この瞬間、できること」の一つです。この積み重ねで、成功する確率が跳ね上がります。
コメント